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いつか読書をする人へ

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井上いつかがおすすめする本です。


啓文社スタッフ「井上いつか」による本のレビューです。井上いつかがお送りするコラム!
啓文社のスタッフであり、『本の虫』としても有名な「井上いつか」がオススメする本のコラムです。さて、今回はどんな本でしょう?

2021/10/13 更新

いつか読書をする人へ


井上いつかがおすすめする本です。


フィクション

どうやら僕の日常生活はまちがっている

著者:岩井勇気

出版社:新潮社

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どうやら僕の日常生活はまちがっている

お笑い芸人『ハライチ』の岩井勇気さんのエッセイです。第二弾発売しました。

もう『はじめに』から最高だ。
ひねくれたこじつけ持論を畳みかけるように喋る音声が脳内で再生される。
そうです、ラジオリスナーです。
ハライチのターン!
今週のねこちゃんニュ~~ス!!

実は、昔から独創的な悪態をつく人が好きです。
友達の愚痴なども、その着眼点は自分にはなかった!!と感心して聞き入ってしまいます。
つい楽しんでしまうので相談のしがいのないやつ、とあきれられてしまうこともあるけれど。
岩井さんの見えている世界ってなんなんだろう。
わたしの見ている『日常』と情報量が桁違いだ。
取るに足らない毎日をつらつら書いてやる。と書かれているけれど、たしかに、なんにも事件は起こってはいないのだけれど。よくあんな独特の角度で攻撃できるなぁ…。もしかして、人類じゃないのかも。
岩井さんの目を通し、岩井さんの文体で語られる普通の日々は、なんかやばい粉を振りかけられたみたいに輝く。
読み終わった後も少し効果が残っていて、わたしの日常もちょっとざわついて見える。

彼の日常生活は、わたしにとってものすごく遠い星です。
見るもの聞くものすべてがひゃあ~、ほぉ~、うぉお~。
面白い…いや、なんか興味…



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