90年代。
とても冷静には読めないだろうな…と思って開く。

今と違ってぜんぜんスタイリッシュじゃないごちゃごちゃしていたあの日々。
意味ないこと、むだだった回り道、何にもしてなかったと思っていたけれど、あの空気を思い切り吸い込んで楽しむことだけは全力でやっていたことに気がつきました。
無意味に無敵なあの女の子の未来が今のわたしなんだ…！！
あの頃の自分が急に出現してびっくりしました。
この本を読み終わって顔を上げると、まだ同じように何もかもがわくわくして見える。

本も雑誌も漫画も映画も音楽も、何十回も繰り返し楽しむものだった。
適切な距離を知らなくて、友達や恋人とぶつかり合ってばかりだった。
この本も同じように何度も読みたい。物語に出てくる『彼ら』といつまでも語り合ってみたい。