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いつか読書をする人へ

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井上いつかがおすすめする本です。


啓文社スタッフ「井上いつか」による本のレビューです。井上いつかがお送りするコラム!
啓文社のスタッフであり、『本の虫』としても有名な「井上いつか」がオススメする本のコラムです。さて、今回はどんな本でしょう?

2022/01/19 更新

いつか読書をする人へ


井上いつかがおすすめする本です。


文庫

影絵の街にて

著者:新井素子

出版社:竹書房

ショッピングサイト
影絵の街にて

新井素子を読んだことのないあなた。
なんて、うらやましい。
この世界には、新井素子というすばらしい世界があります。
どうぞ、この短編集を『のっく』してみてください。
そしてどうぞお気に召したなら『星へ行く船』シリーズか、いやいや『あたしのなかの……』からか、『グリーン・レクイエム』もいいし、『ひとめあなたに…』『チグリスとユーフラテス』は、そういえばわたしが初めて書いたPOPの小説です。おすすめがあり過ぎて決められないな!!!

この本はとてもとっつきやすい短編集です。
なんてかわいらしい、不思議な、物語。
なんて楽しく読んでいると危ない。きれいで、かわいらしくて、たのしくて…こんなにもおそろしい。
ふんわりと、あるいはがっつりと、不気味さやおぞましさや恐ろしさを包み込んだチョコレートの箱のようなキラキラした短編集です。
口に入れて、思わぬ後味に、もうやみつきになります。

おねがい!!
ひとくちだけ試してみて!!
ほんとうになくては生きてゆけないくらい気に入るから…!!

さりげなくおすすめしているつもりなのですが、目がぎらぎらして怖いといわれます。

昔、『ひとめあなたに…』と『おしまいの日』を貸した人が、ちゃんと読んで感想をくれ、お返しに島田雅彦の『自由死刑』と三島由紀夫の『命売ります』を貸してくれました。

まぁ……、結婚しましたよね、ええ。



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