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いつか読書をする人へ

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井上いつかがおすすめする本です。


啓文社スタッフ「井上いつか」による本のレビューです。井上いつかがお送りするコラム!
啓文社のスタッフであり、『本の虫』としても有名な「井上いつか」がオススメする本のコラムです。さて、今回はどんな本でしょう?

2022/02/23 更新

いつか読書をする人へ


井上いつかがおすすめする本です。


フィクション

はじめての

著者:島本理生,辻村深月,宮部みゆき,森絵都

出版社:水鈴社,文藝春秋

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はじめての

読んで、思い出す。
そのさなかに、嵐の中に、落ちてくる空の真下に、ひっくり返る地面その上に。
世界の中心にわたしがいたときのこと。

次々と迫りくる『はじめて』に徒手空拳で立ち向かい続けていたころに読んでいたら、これはわたしのために書かれた本だ、と思ったかもしれない。
『はじめての』こころに寄り添った、個人的な、小さな、先が見通せないほど果てしなく大きなわくわくとぞくぞくと心細さと愛と勇気とまっすぐさを感じます。
これを読んだ少年少女は、本から顔を上げるやいなや走り出し、なにか夢を叶えてしまうかもしれない。

YOASOBIさんの曲がものすごく楽しみです。
どんな旋律で物語られるのだろう。
音楽をもとにした物語は読んだことがあるけれど、物語から音楽はわたしは経験したことがありませんでした。『はじめての』ことあるなあ。まだまだ。うれしい。
物語のさらなる『変身』が楽しみでなりません。


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