戦後ハリウッドで修行する特殊造形師のマチルダ。

現代ロンドンで働くCGクリエイター、ヴィヴィアン。

違う時を、映画の特殊効果という同じ夢を見てもがく二人の物語です。

マチルダの、幼い頃に囚われてしまった『夢』、それに向かって全てを投げ捨て、いや燃え盛る『夢』の火にくべて孤独になっていく苦しさ。
才能というものはこんなに恐ろしいものなんだ。持ってしまうと降りることは許されない。

70年代、80年代映画世界から現代のCG映画の世界まで。バトンが繋がる、というより誰かの強い拳が、次の誰かを震わせて、また力強く拳を振り下ろす。その響きがまた誰かに伝わる。
そうやってマチルダとヴィヴィアンの運命が近づいてゆきます。

造形師は現実世界で表現しきれないCGの技術に、CGクリエイターは造形師の無から本物を生み出す技に、互いの影に追われています。
どちらもいい。どちらも好きだ。どっちの意見もわかる。どちらがどうとかではなくて！！

そして作中のあの！映画は誰が作ってくれますか？？いつ公開？グッズは出る？例のぬいぐるみ買いたいんですけど！！？？

渇望しています。