おすすめの本RECOMMEND
いつか読書をする人へ
井上いつかがおすすめする本です。
啓文社スタッフ「井上いつか」による本のレビューです。井上いつかがお送りするコラム!
啓文社のスタッフであり、『本の虫』としても有名な「井上いつか」がオススメする本のコラムです。さて、今回はどんな本でしょう?
2022/04/27 更新
いつか読書をする人へ
井上いつかがおすすめする本です。
コミック
女×女のうまくいかない恋愛エッセイ parlor ①
著者:藤生
出版社:新書館
ひとりでする恋は、こんなに楽しい…!!
いいなぁ。
軽やかに、スキップをするように、いとも簡単に恋に落ちていくようにみえるエッセイコミック。
彼女の恋物語がこんなにもさわやかに見えるのは、きっと彼女の『好き』がわたしのものと全然違うからだ。
人を好きになることと、その人への執着心とはぜんぜん別のものなのに。
『大好き』と言いながら手を放す、二度と会わなくても、たとえ5分だけの二人の時間でも、一生思い続けたってかまわないのに。
自分のこころのなかですら、白線を踏み外すのがこわい。
次々に光っては燃え尽きて消えてゆくいくつもの恋のお話を、彼女が出会う人の中から見つける『好き』の美しさやせつなさを、寝ころがっていつまでも見上げていたいです。
そしてちょこっと告白すると、
わたしが好きな人のタイプの話になると『声フェチ』というのは実は藤生さんと同じ事情です。
子どもを幼稚園に迎えに行った時、同じ帽子、制服の中でどれが我が子かわからない。
スーパーで肩が触れるくらい横に立ってみて、夫ではないと気づく。
友達とショッピングに行くとき、その子の着ている服を暗記して別行動する。
人の髪型の変化にすぐ気づくのは、目印としてインプットしているから。
それでも、たびたび、失礼をしてしまってすみません…。