『なぜ、あなたは変わりたいのに変われないのか』

これは、あるビジネス書に企画当初つけられていたタイトルです。
このタイトルを聞いて、どんな内容の本か、あなたは想像つきますか？
では、実際に発売になったタイトルではどうでしょう。

『嫌われる勇気』

そう、言わずと知れた大ヒット作品ですね。
これなら、なんとなく内容や主張が想像できます。
国内だけで200万部以上、世界で600万部以上売れた本です。

ではこちらはどうでしょう。あるマンガに最初つけられたタイトルです。
『四角いジャングル』
これが、実際にはこうなりました。
『あしたのジョー』

村上春樹さんの大ヒット小説『ノルウェイの森』も、最初は『雨の中の庭』というタイトルを考えていたそうです。

TV、映画、本、楽曲などなど、タイトルはあらゆるところで目にしますが、いかに印象的なタイトルにするかが重要だということが分かるのではないでしょうか。

コピーライターの川上徹也さんが、そんな大ヒットタイトルを分析し、「いちご大福の法則」「「の」の法則」「「しなさいするな」の法則」などなど、13の法則に分類、解説した本が、『すごいタイトル㊙法則』（青春出版社）です。

「㊙」は環境依存文字なので、環境によっては表示されていないかも知れませんが、丸の中に「秘」の字、「マル秘」と読むあの字です。この「㊙」は1967年公開の映画「大奥㊙物語」で初めて使われた文字だそうで、東映の岡田茂さんが考案されたそうです。「大奥物語」ではなく、「大奥㊙物語」。後に影響を与えまくった大発明です。本書のタイトルにも使われているくらいですから。