先日岸田首相が「新しい資本主義」の骨子案を示されました。
成長と持続可能な分配の好循環との両立を目指すもので、これまでの社会経済のありようの結果、世界的な経済格差が拡大してしまったことへの反省が前提となっています。

現在の我々の社会を規定する資本主義。それはどのように発生し、いかなる変遷をたどって現在にいたるのか？

本書は日本を代表するマルクス研究者が世界史の流れの中での資本主義の変遷を手際よく新書１冊にまとめたもの。

これまで世界で起こった様々な国家間戦争・対立も資本主義に由来するという著者の見解には蒙を拓かされます。
本書で資本主義の持つ功罪両面の本質が理解でき、さらに現在の世界全体を把握する一助ともなります。

これからの未来を切り開くために必要な教養を高める１冊としておすすめです。