日本で「ダイレクトレスポンスマーケティング（DRM）」を広めた第一人者・神田昌典氏。１９９８年の処女作『小予算で優良顧客をつかむ方法』以来、数多くの著書を残してきました。近年は以前ほどの刊行ペースでなくなってきた中で、久し振りの「企業論」です。
　本書では日本の全法人数の９９．７％を占める中小企業にフォーカスを当て、その中で経済成長と同時に社会問題の解決に取り組む企業を「インパクトカンパニー」と定義しています。どうすれば「インパクトカンパニー」になれるのか。前半は未来予想、後半でその未来に向けて身につけるべき実学を披露しています。
　読み進めると、書かれている内容について「もっと深く知りたい」と思う場面がたくさん出てきます。親切にも巻末に彼の自著を含む参考書リストが掲載。この分かりやすさこそが彼を２０年間トップマーケター足らしめていると実感しました。