実は、ヒロスエとは同い年です。

わかる。と言ってしまったらあまりにも広末さんとわたしとでは今までの困難や達成が段違いだけれど、わかる…。
全ての家事をやっと終える夜中、少しずつこの本をこの本を読み進めるのは(そんな時間にチョコとか食べてしまうのが本当によくない…)友達と真夜中のおしゃべりで泣いたり笑ったりするような、とても楽しい時間でした。

ある日、中学生だった弟の部屋に突然貼られたポスター。
透き通った丸い瞳、すっととがった鼻すじ、薄くいたずらっぽく微笑むくちびる、ちいさなあご、お人形のようないたずら好きの妖精のような不思議な女の子。
ぐっちゃぐちゃに散らかった弟の部屋に、綺麗な白いお花が活けてあるようで、時々ぽぉ～っと見つめていました。

ヒロインではなく、主人公の女の子だ。主人公と恋に落ち、やさしく支える女の子じゃない、自分で走り出し物語を引っ張ってゆく女の子だ。

同時に、当時バラエティなどで自分の意見をはっきり言う彼女にハラハラもしていました。
涼子ちゃん、わたしたちそんな風に振る舞っていいの？
世界が、わたしたちに『こうあれ』と押し付けているものから、涼子ちゃんはあまりにも逸脱していて、それによって彼女が嫌な目に合わないか勝手に心配していました。

あれから20年以上も経って、ようやくわたしにもわかった。
誰かの好む人間になるのではなく、自分の好きな自分になるために、涼子ちゃんはあのころから全てを自分で選び取り、表現していたのだ。
自分で責任を取らない人生に、納得も喜びもないのだと知っていた。
十代の頃から、その涼子ちゃんの変わらない姿勢に、遠くの美しい花をぼんやりと見つめるような気持でちょっとずつ癒され、支えられてきました。
涼子ちゃんの100分の1くらいしか頑張っていないけれど、自分にがっかりしたくないなと思って生きています。この頃ようやく、悪くないな自分。と思えるようになってきました。

そしてこの本。
たまげました。
すごい、と思っていた涼子ちゃんの凛とした美しい花。
地中に張る根が、こんなにも深く果てしない、大きなものだったなんて。
どんな風にも、嵐にも倒れやしない。なんて強い花なんだ。
か…かっこいい…。

弟にも読ませてあげようかな…。25年ぶりの憧れのお姉さんに照れるのか、はたまたヒロスエガチ勢健在なのか。笑

なんか今回、読書感想文でなくファンレターになってしまった。照れる。
涼子ちゃんって書いちゃった…照れる。