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いつか読書をする人へ

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井上いつかがおすすめする本です。


啓文社スタッフ「井上いつか」による本のレビューです。井上いつかがお送りするコラム!
啓文社のスタッフであり、『本の虫』としても有名な「井上いつか」がオススメする本のコラムです。さて、今回はどんな本でしょう?

2022/06/13 更新

いつか読書をする人へ


井上いつかがおすすめする本です。


フィクション

少年と犬

著者:馳星周

出版社:文藝春秋

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少年と犬

犬には少年が、少年には犬が、なくてはならないと思う。

犬と共に育ててもらった子供時代を感謝しています。
大人になってからも犬と共に暮らしたことはあるけれど、子どもの頃のような特別な器官で通じ合っていた関係にはなれないような気がします。

外の世界でなにがあっても、家に帰ればわたしの犬がしっぽをぶん回しながら待っていてくれる。
どんな場所への探検も、泥まみれになりながらついてきてくれる。
家族の中で、今、一番悲しんでいる人の所へいってほっぺたに鼻をくっつけてくる。普段犬を邪険にしているおばあちゃんの所にだって犬は鼻を乗せにいく。
涙を流していなくったって、泣いていることに絶対に気づく。

世界中の全ての犬が、幸せでありますように。
どうか人が、犬の良きパートナーでありますように。彼らの献身、純真に報いることのできる存在でありますように。

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