この世には不思議なことなど何もないのだよ―古本屋にして陰陽師が憑物を落とし事件を解きほぐす人気シリーズ第一弾。東京・雑司ケ谷の医院に奇怪な噂が流れる。娘は二十箇月も身篭ったままで、その夫は密室から失踪したという。文士・関口や探偵・榎木津らの推理を超え噂は意外な結末へ
戦後間もない時代設定で話は進んでいきます。長編なので読み応えはあるのですが、文庫サイズでも持って読んでいると手が疲れます。
それでも、想像の中の情景は美しく、儚く、そして人間がいかに曖昧な世界で生きているのかを感じさせる小説です。
オカルトかと思いきや、本格ミステリーなのも魅力の一つです。
シリーズものですが、すべての作品にこの姑獲鳥の夏が関係してきます。
ぜひ一度読んでみてください。