「第四回ばらのまち福山ミステリ文学新人賞」でデビューした知念実希人さんの本作は、本屋大賞にもノミネートされ、彼の代表作といっても過言ではないでしょう。

歴代名作ミステリーへのリスペクトあふれる本作は多様な塔の仕掛けに驚いたり迷探偵の推理にクスリとしたりと大忙しです。

大富豪の用意した舞台でもあるガラスの塔で起こる数々の事件。クセのある登場人物たち。秘密を抱える主人公と探偵の漫才に近い丁々発止で物語に引き込まれていきます。

はたして主人公は本当に館の富豪を〇〇したのか？というミステリー最の禁じ手解決方法は仰天することうけあい！

主人公と一緒にドキドキハラハラしながら探偵さんとの会話を楽しんでいくと、ラストには彼女のファンになっていることでしょう。分厚い本ですが続きが気になってめくる頁が止まりません。