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いつか読書をする人へ

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井上いつかがおすすめする本です。


啓文社スタッフ「井上いつか」による本のレビューです。井上いつかがお送りするコラム!
啓文社のスタッフであり、『本の虫』としても有名な「井上いつか」がオススメする本のコラムです。さて、今回はどんな本でしょう?

2022/09/21 更新

いつか読書をする人へ


井上いつかがおすすめする本です。


文庫

ロボット・イン・ザ・ホスピタル

著者:デボラ・インストール,松原葉子

出版社:小学館

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ロボット・イン・ザ・ホスピタル

ロボット・イン・ザ・ガーデンから始まるポンコツロボット・タングのシリーズ第5弾です。

第1作目の映画化作品『TANG タング』も観てきました!

すごい!健はベンだし、しゃべって動くタングがかわいい…。
原作でもそうだったようにとにかく何をしでかすかわからないポンコツロボット。
『子どもって一瞬目を離したすきにすぐどっか行くよね…』
やれやれ、とつぶやく連れの中学生男子よ。タングはついこないだまでの君だ。

5作目にもなって、ベンはさぞかし成長しただろう…え!いやいや、相変わらず間が悪く、空気が読めず、ドジでかっこ悪い。
大人はそんな簡単には変わらないけれど、子どもってすごい。
ボニーとタングの成長や変化に戸惑ってしまいます。
わたしの思っている彼らの影が置いてきぼりです。胸にじんわりと広がるのは嬉しさ?さみしさ?
ベンは相変わらずダメダメだけれど、子どもに対してダメな部分を隠さない。取り繕わない。間違いをちゃんと認める。子どもと目線を合わせているその姿に、子どもの頃のわたしがなぐさめられて、親のわたしがぎくりとさせられる。
今作では、ベンはタングより一歩下がってその背中を見守る時期にさしかかりました。
ほんとうにね。先に立って歩くのはもう終わり。
さみしいけれど。心配なんてもんじゃないけれど。
ベンと一緒に、背中を見守ろうと思います。

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