来春卒業の学生さんの就職活動は大詰めを迎える時期でしょうか。本書は赤字経営だったUSJをV字回復させたマーケターである著者が、就活を迎える我が子へのアドバイスを書き溜めていた原稿をもとに出版されたものです。
本書前半ではマーケティング手法による独自のキャリア構築法を説き、後半では逆境に追い込まれた自らの経験の中から失敗や不安にどう立ち向かってきたのかを語っています。大切なことは自分の強みを磨き上げ、社会的な信用に変えていくこと。自分自身を「ブランド」にしていくノウハウは就活生のみならず、ビジネスパーソンにも役立ちそうです。
私が特に共感したのは「オンリーワンとは、ある文脈においてナンバーワンを指すことを忘れてはならない。」という一文。我が子に語りかける文章は、甘え事でない世の厳しさを教える親の愛情に溢れています。