おすすめの本RECOMMEND

KEIBUNSHA

スタッフのおすすめ

スタッフのおすすめ

三島政幸 がおすすめする本です。


啓文社全店のスタッフが不定期に更新する「スタッフおすすめ」コーナー。 最新書き込みから順次表示しています。

2022/12/14 更新

スタッフのおすすめ


西条店

三島政幸

がおすすめする本です。


ノンフィクション

笑い神 M-1、その純情と狂気

著者:中村計

出版社:文藝春秋

ショッピングサイト
笑い神 M-1、その純情と狂気

日本で一番面白い漫才師を決めるイベント、M-1グランプリ。
2022年のM-1グランプリ決勝は間もなく、12/18(日)に行われます。人生が変わる漫才師がまた生まれようとしています。

そのM-1グランプリに賭ける漫才師たちの思いを追ったノンフィクションが『笑い神』。サブタイトルに「M-1、その純情と狂気」とある通り、M-1に人生を賭けるほど真剣な戦いがそこにありました。
本書では2001年の第一回から、一度休止が発表された2010年の第十回までにM-1に出場していた漫才師を中心にした構成になっています。

漫才が下火になっていた21世紀初頭、M-1の大会委員長となった島田紳助が、一千万円という破格の優勝賞金を提案したこと。
どうせ吉本中心に動いている大会だからと、あえて本番の舞台で「松竹芸能のますだおかだです」と切り出し、第二回のチャンピオンになったますだおかだ。
敗者復活から奇跡の逆転劇を見せ、一夜にして有名人になった2007年チャンピオンのサンドウィッチマン。
などなど、数々のインタビューで当時の緊張感が伝わる内容ですが、なんといってもこの時代のM-1を象徴するのが「笑い飯」。ボケとツッコミが次々に入れ替わるという、それまで誰も見たことがないスタイルを確立し、第二回以降毎年ファイナリストに残りながらも優勝できなかった彼らを追っています。

「笑い飯」といえば思い出すのが「鳥人」ネタです。島田紳助が100点満点を出し、いよいよ笑い飯が優勝か、と思った2009年、彼らは二本目で下ネタを披露して失速。パンクブーブーの勢いに敗れてしまいます。その翌年、M-1の休止が発表された2010年に笑い飯は悲願の優勝を果たします。

さて、2022年、人生を変える漫才師は誰になるか、日本中が見届けることになります。楽しみに待ちましょう。

おすすめの本一覧へ