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本さえあれば、日日平安

本さえあれば、日日平安

長迫正敏がおすすめする本です。


本さえあれば、穏やかな日日。ほっこりコラム連載中です。本好きのほんわかブログ・「本さえあれば、日日平安」
本好きの、本好きによる、本好きのための“ほんわか”。一日を穏やかに過ごす長迫氏のおすすめ本はこれ!

2023/01/27 更新

本さえあれば、日日平安


長迫正敏がおすすめする本です。


コミック

THE FIRST SLAM DUNK re:SOURCE 

著者:井上雄彦

出版社:集英社

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THE FIRST SLAM DUNK re:SOURCE 

最近は、休日に妻からお誘いがあれば外出することにしている。『僕の奥さんはちょっと怖い』(栗田あぐり/講談社)ので言われたことに従っているといえばそれまでだが、やはり出かけやすい世の中になったことが大きい。
この前は『チームラボ福山城光の祭』に行った。こんどは映画に誘われた。『THE FIRST SLAM DUNK』(ザ・ファーストスラムダンク)

台湾でも現在上映中らしく、娘がとても面白かったとLINEで感想を送って来た。それで妻も興味を持ったらしい。
ちなみに台湾ではもう桜が咲いている。1月下旬から楽しめるようだ。「お花見に行ったよ」と写真が送られてきた。いつものことだが、旦那である台湾男子とのツーショットだ。ふと思った。妻が最近よく誘ってくるのは、もしかして娘夫婦への対抗心からか?
お互い「こんなとこ行ったよ」とか「こんな料理作ったよ」とか、母娘でやりとりしている。わが家にはオカメインコがいるが、台湾の娘もオカメインコを飼い始めた。「カワイイでしょ」と動画を送りあっている。
競っている感もあるが、まぁ良しとしよう。とりあえず「仲良きことは美しきかな」(武者小路実篤・談)である。

私たちはいつでも1,200円のシニア料金で映画を観られる。シニア\(^o^)/(バンザイって打ち込んだらこの絵文字が出てきたので使ってみた)ってとこだ。映画の後でラーメンを食べても、デート代はひとり2,000円ぐらいだ。毎週は無理でも月に1度や2度出かけてもバチは当たらないだろう。

でも還暦カップルがスラムダンク?と思われるかも知れない。実は妻も私も元バスケ部だ。中学生の頃だから50年近く前ではあるが…
妻は背が低いが身のこなしは素早い。宮城リョータのように、「ドリブルこそチビの生きる道」とスピーディにゴール下まで走り込んでいける選手だったことが想像できる。
でもいまは無理に走らない方がいい。婆さんが転ぶと書いて「お転婆(おてんば)」という。言葉にしたら可愛く感じるが、実際に転んだらシャレにならんぞ、婆さんや。

一方の私は・・・、いや思い出すのはやめよう。でも私だけではない。皆がそれほど上手くない、というかすごく弱いチームだったのだ。お城の北にある中学校との練習試合では100点近い大差で負けた。
国体出場経験がある顧問の先生は、「『負けたことがある』というのが、いつか大きな財産になる」(堂本監督・山王工業)ではなく、「これバスケの試合か?」とあきれていた。

「スリーポイントシュートって、あの頃なかったよね」なんて大昔の記憶をたどりながら観始めたが、映像に圧倒された。ここまでリアルに表現できるのだ。迫力があるのに動きはなめらかでリアルだ。素人のような驚き方だか、私は評論家ではない。すごい!面白い!これでいいのだ。さらに言うとコミックを未読でも楽しめるストーリーになっていた。娘が言っていた通りだった。でもコミック担当なのに読んでないってどうよ。

ということで帰りに寄ってみた。啓文社コア神辺店。私はこの店のオープニングスタッフだった。店に入る。同じくオープニングスタッフのMさんやTくんがいる。忙しそうに立ち働いている。でも何だか落ち着かない。休みの日だから今日はお客さんだ、と自分に言い聞かせて棚を見て回る。
ちょっと焦る。コーナーごとの見せ方が上手い、うちの店、これ在庫あったかな・・・、このPOPいいな、さすがHさん。
みんな工夫して頑張っている。明日店に行ったらあのコーナーを手直ししよう。在庫を確認して発注しよう。
「あきらめたらそこで試合終了」(安西監督)なのだから。

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