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いつか読書をする人へ

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井上いつかがおすすめする本です。


啓文社スタッフ「井上いつか」による本のレビューです。井上いつかがお送りするコラム!
啓文社のスタッフであり、『本の虫』としても有名な「井上いつか」がオススメする本のコラムです。さて、今回はどんな本でしょう?

2023/03/23 更新

いつか読書をする人へ


井上いつかがおすすめする本です。


文庫

転生小公子

著者:羽智遊紀

出版社:角川春樹事務所

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転生小公子

異世界転生がひとつのジャンルとして確立するほどの不動の人気を得ています。

ゲームの中。小説の中。遠い過去。異世界。どれも楽しい。好きな作品もたくさんあります。
けれどもどうしてこんなにも多くの人の心を掴むのか。
今までわかっているつもりで、真に理解していなかったことに気付いてしまった…。

だってだって!これ!
転・生・小・公・子!!!!ですよ!!!
世界で最も愛された少年の物語『小公子』を愛してやまない日本の会社員、絵里が転生した先は『小公子』の物語の世界。
小説には登場しないモブ、同い年の近所に住む友達エリーに転生した彼女がすることはただひとつ、
最推しを愛で、支え、応援すること!
もちろん原作を改変しないように細心の注意を払いながら、彼女はセディを守り、彼を立派な小公子に育てるために奮闘します。

…わかる…。
いや、今真に理解した。
異世界転生ものの魅力、いや魔力に。

子どもの頃から、何度読んでも、何十年読んでいてもそれでも楽しい小説があります。
ただ、毎回彼らに会えることがうれしい。
それだけで何度もその本を開く。
絵里とわたしはまったく同じだし、なんなら絵里のような小説の主人公でなくとも、わたしも何度も小説の世界に転生したことがあります。ええ、そうです。空想…想像…妄想…!
邪魔はしたくない。だけど物語を邪魔しないキャラクターなら、すみっこで参加させてもらってもいいですか!

きゃー!セディ、まじ尊い…。
ハビシャムさん!生ハビシャムさん!!あなたが初めてフォントルロイ卿セドリックをみた時に胸に湧き上がった興奮を共に味わいたい!
モーダント牧師、そうあなたと共に、フォントルロイ卿の慈悲に感動し打ち震えたい!

そうだったのか。
わたしが転生すべき異世界はここだったのだ。
はぁー。こりゃ夢中になってしまいますね、異世界。なんていいところなの。

角川春樹事務所から『Re文庫』というシリーズで数々の名作小説の転生小説が出ています。
若草物語、シートン動物記、オズの魔法使い…読まなきゃ!全部読まなきゃ!
当分、現世には戻って来れそうもありません。

まず、転生する前にその名作小説を100回くらい読み返しておくと、名作転生小説をより楽しむことができます。
体験に基づくアドバイスです。ぜったいおすすめ☆

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