日本で急速に進む人口減少・少子高齢化にスポットを当てベストセラーになった『未来の年表』シリーズ。「１」では日本の国家単位でこれから予測される事象を時系列に、「２」では私たち個人の身の回りで起きうる出来事を具体的に紐解き、話題になりました。本書はその続編として、地域や都道府県が抱える問題を分析し各都市に起こる変化を予測し、今後の人口減を前提として、日本がそれなりの繁栄を維持していくための具体策も示しています。
　人口減少問題が深刻なのは今日明日の劇的変化ではなく、「静かなる有事」であるところです。2050年には人口が1億人を下回る、たった30年後には日本から2000万人が消えてしまうという予測があるにも関わらず、いま対策を打ってもすぐに人口が増えるわけではないという根深さに私たちは気付かなければなりません。本書がその一助になればと思います。