前作、「邪魅の雫」の最後にタイトルだけが書かれたまま17年。
今年の8月に突然出版を発表、しかも発売までわずか1か月。
京極夏彦ファン待望の一冊、ついに登場です。

誰もが思わず二度見するその分厚さ、大きさ。
手に持って読み続けるだけで軽い筋トレになりそうなほどの重量感。
日本の製本技術の向上に一番寄与した作家は京極先生ではなかろうかと思わずにはおられません。

装丁もさることながら、内容もかなりのボリューム。
最初こそひるみますが、読み進めるにしたがってページをめくる手にどんどん加速がついていき、
読み終わる頃には、もっと読みたかったと惜しくなること間違いなしです。

猿の頭を持ち、狸の胴体に虎の手足、尻尾は蛇、おそろしげな声で鳴くという妖怪「鵼」
鵼とは一体何なのか、京極堂が謎の正体に迫ります。

秋の夜長のおともにぴったりの一冊。

ぜひ一度お手に取ってみてください