2005年に発売したコミックエッセイ『監督不行届』から18年。
カントクが、還暦になって帰ってきた！

漫画家・安野モヨコ氏が、夫である映画監督・庵野秀明との生活を綴ったエッセイです。

結婚20年。
クリエイター同士の二人。
なんて面白い日常のエピソード。

…そんなわけないんだ。
人が、誰かと共に、自分の人生を生ききろうとするのは、きっともっと険しい道行きだったはずなのだ。
安野モヨコさんの漫画も文章も大好きです。
わたしを甘やかしてくれる『夢』ではないのに、時々苦しくなるほどの『現実』が描かれているのに、読み終えると、世界がまっすぐフラットに見えてきます。自分主観のフィルターが外れて『モヨコ・アイ』で見えてくる。
それは優しくはないけれど安らかな世界です。過剰な期待と過剰な恐れを持つ必要はないんだと気づかせてくれます。

20年間ずっと『夢中』(文字通り夢の中)のカントク。
彼の上の空の様子を観察するロンパース(安野モヨコさん)。
時には共に夢の中でわちゃわちゃしている。
ほっとして、楽しくて、脳もなんかすっとする。
20年の間にカントクがものすごく進化しているのにびっくりしました。
人間に…なっとる！
お風呂に入ったり、その他生活を…やっとる！
シン・カントクだ！！

これからもお二人の漫画と映画も楽しみにしています。
アンノ家箱推しです。