『ドライブイン探訪』（2019年）が話題となった広島出身の気鋭のライター・橋本氏の新刊です。
各地の観光地を巡り日本の歩んできた足跡をたどる本書には登別や五島列島などにならび、広島・しまなみ海道・道後温泉といった、私たちにもなじみ深いエリアも。
開通当時のしまなみ海道の実話や、当時の自治体の初めてづくしだった艱難辛苦。橋の開通で戻ってきた商店街の賑わいや変化著しい地方のお祭り感なども丁寧にたどられ、生活圏内の題材のゆえもあり、より身近に感じつつ読み進めました。
ライトな観光エッセイとは一線を画す、読みごたえあるノンフィクションに仕上がっています。
観光地に対しこういう方向からのアプローチもあるのだと新しい発見をもたらしてくれる1冊です。
又吉直樹さんもご推薦の本書、是非ご一読を。