単行本・文庫、それぞれ発売された時にお客様からお薦めいただき、「何度読んでも面白い！」と両方購入するほど虜になるってどんな内容？と気になり、文庫版を手に取りました。

本書は6つの章で構成されており、はじめに、それぞれの章の冒頭部分だけが書かれており読みたいと思ったそのページに移動し読み進めるという構成。
こんな小説、初めて！さらに１章ごとに上下反転して印刷されていることにも驚き。まさに前代未聞の一冊です！！

　作中の「何もない人生のほうがつらくて哀しいことが何ひとつ起きない人生のほうが、特別なのだ」という言葉にハッとさせられ、楽しい出来事ばかり求めてしまうけれど悲しい出来事が起きず終えられる１日も、また素晴らしいのではと気づかされました。
とても読みごたえある１冊！是非皆様も。