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いつか読書をする人へ

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井上いつかがおすすめする本です。


啓文社スタッフ「井上いつか」による本のレビューです。井上いつかがお送りするコラム!
啓文社のスタッフであり、『本の虫』としても有名な「井上いつか」がオススメする本のコラムです。さて、今回はどんな本でしょう?

2024/09/19 更新

いつか読書をする人へ


井上いつかがおすすめする本です。


フィクション

おしごとそうだんセンター

著者:ヨシタケシンスケ

出版社:集英社

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おしごとそうだんセンター

地球に不時着してしまった宇宙人。
これからも地球で暮らすために、おしごとそうだんセンターにやってきた。
おしごとって何?どうしてはたらくの?
ヨシタケシンスケ流のハローワーク物語。
こどもにも分かりやすく、大人の心にぐっ…とくる。
紹介されるおしごとがなんともユニークでかわいらしくて、クスッと笑えて…いや、この本。
なんか、もう、泣いちゃう。

この本を読むうちに思い出した、ぽこぽこと湧き出す記憶にびっくりする。
最初にわたしが憧れた仕事。
それは『おはなやさん』じゃなく『けーきやさん』でもなくて『どくしょやさん』だった。
毎日本を読んで暮らしたい。『けーきやさん』が毎日ケーキを作る人だから『どくしょやさん』と、自分で考えた職業。

小学生の高学年になるとシャーロック・ホームズに熱中した。その頃の夢はもちろん『探偵』

中学生になる頃には森の奥に大きなお屋敷を建ててそれをまるごと図書館にすること。本に囲まれて暮らしたかった。これは果たして職業かしら?

高校生の頃は友達が書いた同人誌の小説に感動して自分でも書いてみたかった。いまだに一行も書いていないけれど…。


そして今は『書店員』だ。

読んで気に入った本を「これ面白いよ!」と紹介する。

お客様からの僅かな手掛かりを元にお探しの本を突き止める。

21歳の頃から(途中辞めてたり時短勤務したけど)週5で1日8時間本屋にいる。これはもう住んでいると言っても過言ではない?

そして、25歳の頃から今まで、好きな本のことをぽつぽつとここで書き続けている。誰か読んでいてくれるのかしら。


すごい。
もしかして、わたしの望む仕事は全て今の啓文社ってことじゃないだろうか。

どんな仕事をするかってことは、どんな風に生きるかってこと。
特に望んだつもりじゃなくても。
理想とはかけはなれているようでも。
自分が楽しい方に行こう。
考えるよりやってみよう。
ダメだったら、軽やかに辞めちゃおう。
頑張ろう、そして頑張りすぎるのをやめよう。

この本を読むこどもたちが、未来を明るく感じられますように。
そして毎日お仕事を頑張っている大人のみなさ~ん!
ちょっと、これ、読んでみて!
笑って、ちょっと泣いて、心をほぐしてみよう。

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