高校入学そうそう｢シャチ｣と呼ばれ全校生徒に恐れられる存在となった仁野鋭。
めちゃくちゃ悲惨。なのにこれでもかと繰り出されるボケ倒す文体が小気味良すぎて軽々読み進めてしまう。
悲劇のはずなのに、ご機嫌に読めてしまいます。
そして現れる転校生、羽柴吟。のんきさと危なっかしさと可愛さ100%のまさに｢ペンギン｣女子！
ずっとコミカルに進む文章が楽しくて面白おかしくて、笑いながら読んでいたら危ない…！
不意に、なんか、生きる喜びみたいな、ささやかなのに目も眩むような幸せ、みたいなのとかを、バーン！！！っていきなりくらってしまうので涙腺がかなり危ないです。油断してた…！
物語のこちら側まで、きらきらと、自分や周りや変わりない日々に明るさと希望がふりかけられてゆくようです。
ほのぼの(？)ラブコメはもちろんなのですが、恋愛を超えて、人類ラブ、いや世界ラブ！まで感じます。
この小説を読んだら、根拠なく明日は絶対いい日になるかも？な気持ちが湧きだしてきます。
楽しい。楽しかった！！日常にまで浸食してくるくらいに。