おすすめの本RECOMMEND

スタッフのおすすめ
丸尾英樹 がおすすめする本です。
啓文社全店のスタッフが不定期に更新する「スタッフおすすめ」コーナー。 最新書き込みから順次表示しています。
2025/06/02 更新
スタッフのおすすめ
岡山本店
丸尾英樹がおすすめする本です。
ノンフィクション
町の本屋はいかにしてつぶれてきたか
著者:飯田一史
出版社:平凡社

経済産業省の「書店振興プロジェクト」をご存じの方も多いと思いますが書店の存続について、どのようにお思いでしょうか。
この本にはデータと資料をエビデンスに戦後の新刊書店の経営の移り変わりがまとめられています。
「町の本屋」とは中小規模の個人書店を指していますが、書店が苦闘してきた歴史に読者はさぞ驚かれることでしょう。
そもそも薄利であったために店の外で商う外商が盛んになり、その後は大型化・チェーン店化が進みました。
やがて外商は下火になり郊外型複合書店とコンビニの時代、次にはメガ書店とネット書店が台頭しました。
今やシェア型書店を含む独立系書店が注目されており、書店は多様性の時代を迎えました。
新刊書店の歴史は薄利との闘いの歴史です。
昭和の時代から町の書店のほとんどは赤字でしたが、それでも近所に書店があったのは何故でしょう。
書店のこれからと国の支援について考えてみていただけたらと思います。