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本さえあれば、日日平安

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長迫正敏がおすすめする本です。


本さえあれば、穏やかな日日。ほっこりコラム連載中です。本好きのほんわかブログ・「本さえあれば、日日平安」
本好きの、本好きによる、本好きのための“ほんわか”。一日を穏やかに過ごす長迫氏のおすすめ本はこれ!

2025/07/14 更新

本さえあれば、日日平安


長迫正敏がおすすめする本です。


ノンフィクション

アウト老のすすめ

著者:みうらじゅん

出版社:文藝春秋

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アウト老のすすめ

還暦三年生となり最近物忘れが目立つ。物覚えの方も推して知るべし。認めたくはないが、脳トレが必要だ。
計算ドリル、漢字クイズ、クロスワード、大人の塗り絵・・・色々あるが、名前がとっさに出てこないのが切実な悩みなので、人名に関したトレーニングが最優先である。
名前+思い出す+トレーニングでネット検索してみた。徳川家康、西郷隆盛、芥川龍之介、太宰治、佐藤栄作、田中角栄などの肖像画や顔写真と「この人物の名前は?」との問題が出てきた。

如何せんこれでは全然意欲がわかない。答えられても嬉しくも何ともない。興味があることで、また楽しくないとトレーニングは続かない。そこで思いついたのが乃木坂46のメンバーの名前を覚えること。
1期生、2期生の皆さんは既に卒業されているが、思えば彼女たちは私の娘や息子と同年代なので親近感があり、苦労せずにす~っと頭に入ってきた。と言うよりデビューの頃から存じ上げている。
3期生も何とか、4期生はちょっとだけ、だが5期生、6期生となると全然わからない。私としたことが・・・

脳トレという大義名分を得て(妻はあきれているが)堂々と「乃木坂工事中」を視聴している。岡山県に隣接している福山市は、テレビ東京系列の「テレビせとうち」が映るのでリアルタイムで見られるのだ。ちなみに現在の推しは5期生の中西アルノさん。歌声が素晴らしい。まさに君の名は希望である。

わが娘より一回りも年下の彼女達に限らずだが、芸能人やスポーツ選手の年齢が画面に表示されると、娘や息子を基準にして何歳上とか下とか考えている自分がいる。例えば大谷翔平選手はうちの息子より1学年上、真美子夫人は息子より1歳下といった感じだ。

そう言えば現在台湾で暮らしている息子も30歳になった。母親に時々は近況報告をしているようだが、父である私のほうには全く連絡はない。まあ父と息子とはそんなもんだ。私もそうだった。でも以前に聞いた台湾女子とはその後どうなったのだろうか・・・とても気になる。何か進展があったのなら教えて欲しい。脳トレが必要な父は、このコラムのネタも必要なのだ。

『アウト老のすすめ』 みうらじゅん 文藝春秋

アウト老(ロー)とは、はみ出し老人のことなり。大人げないまま新型高齢者となったみうらじゅんの珍妙な日常や妄想、愛のメモリーがてんこ盛り! 息苦しい社会に風穴を開ける珠玉のエッセイ集。
おさるのジョージがどんな騒動を起こしても怒らない“黄色い帽子のおじさん”を見習おうとする「ありがたき無怒菩薩」、二十歳になったレッサーパンダの風太くんに約20年ぶりに会いにいく「真夏の再訪」、トム・クルーズと彼の母との会話を妄想する「オカンとトムと、時々、バイク」・・・笑えてたまにキュンとくる95本のエッセイを収録。
著者の「アウト老」な生き方や思考を参考にすれば、人生が面白くなること間違いなし!「週刊文春」人気連載を書籍化。

還暦で話題と言えば奥田民生と吉川晃司、彼らの新ユニット『Ooochie Koochie』である。お二人が表紙とインタビュー特集が掲載された『TJ Hiroshima 7月号』は、情報が解禁されてから毎日ご予約が入り、発売後はすぐ売り切れた。そんな彼らは還暦になったばかりで、私より三つも下だ。中一のとき中三ではなく、両君が小六のとき私は中三である。で、それがどうしたという話だ。そもそも何様のつもりなのだ。
だが、どんなことでも自慢げに話すのが、「大人げない高齢者」アウト老というものである。

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