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いつか読書をする人へ

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井上いつかがおすすめする本です。


啓文社スタッフ「井上いつか」による本のレビューです。井上いつかがお送りするコラム!
啓文社のスタッフであり、『本の虫』としても有名な「井上いつか」がオススメする本のコラムです。さて、今回はどんな本でしょう?

2026/06/22 更新

いつか読書をする人へ


井上いつかがおすすめする本です。


フィクション

青天

著者:若林正恭

出版社:文藝春秋

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青天

1999年高校三年生。アメフト部引退前の最後の大会に挑む主人公・アリ。

青春小説の始まりだ。さあ観客席の一番前で観戦するぞ!
…と思っていたわたしは死角からタックルされて何が起こったかわからないままふっ飛ばされて気づけばフィールド上の殺し合いの最中。
アリの声が耳の真横?いや自分の声のように頭の中に響いている。彼の怒りがわたしの中から爆発した。

青春とは、アメフト部の仲間と努力し、ぶつかり、すれ違い、挫折し、そして成長する…ではない。違う違う全然違う。
自分の全てをなげうって限界まで追い込み、殺すつもりでぶつかった衝撃で輪郭を表す自分自身を追い求めること。

アリに何度もふっ飛ばされて、まっすぐぶつかられて、悔しくて恥ずかしくてでも清々しい。目をそらすことができない。

読むというより、アリの声で聞こえて音楽のように物語が染み込む。
スピード感とリズムがアリの怒りをのせて加速していく。めちゃくちゃ美しいです。

アメフトを全然知らなくても夢中で読んでしまいました。でもより知りたくて、わたしのスマホの検索履歴はアメフトの用語やルールでいっぱいになってます。

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