あのスティーブ・ジョブズがコーチとして慕って毎週散歩しながら意見を交わし、本書著者であるグーグル経営陣やアマゾンのジェフ・ベゾスとも深いつながりがありながら、表舞台には立たず黒子に徹して彼らの精神的な支えとなった人物、ビル・キャンベルのコーチングエッセンスがまとめられた１冊です。
　アメフトのコーチを経て４０代でシリコンバレーに入り、のちに世界中に名を轟かせるIT企業の創業から黎明期にかけて、多くの経営者に寄り添ったアドバイスと鼓舞をし続けた彼の人となりが数々のエピソードとともに披露されています。
　ビルが遺した「あらゆるマネジャーの最優先課題は、部下のしあわせと成功だ。」という言葉が本書の全てを表しています。体系立てて事細かに解説されたコーチングテクニック本ではありませんが、不世出のコーチの教えに触れたい方はぜひご一読を。