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いつか読書をする人へ

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井上いつかがおすすめする本です。


啓文社スタッフ「井上いつか」による本のレビューです。井上いつかがお送りするコラム!
啓文社のスタッフであり、『本の虫』としても有名な「井上いつか」がオススメする本のコラムです。さて、今回はどんな本でしょう?

2006/07/18 更新

いつか読書をする人へ


井上いつかがおすすめする本です。


文庫

デッドエンドの思い出

著者:よしもとばなな

出版社:文藝春秋(文春文庫)

定価:480円(税込)

デッドエンドの思い出

古い水がいっぱい入った器に、新鮮な、きらきらした水が、ものすごい量どばどば注ぎ込まれるような感じ。器から、水があふれてあふれて、気が付くと、中身がそっくり入れ替わってしまっています。
からっぽのような、満たされたような気持ちになれます。
「大丈夫、がんばろう!」と無理をするたびに、ちょっとずつ心に溜めてしまっている毒。泣いたり、怒ったり、悲しんだりする力も出ないくらいに、心に毒が回ってしまった時に。
この本が、自分のかわりに、泣き、叫び、あばれ、笑い、心の毒を吐き出し、洗い流してくれます。
生きている限り、毒は溜まってしまうので、時々この本を読んで、解毒(デトックス)しつつ、生きて行きましょう。

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