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いつか読書をする人へ

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井上いつかがおすすめする本です。


啓文社スタッフ「井上いつか」による本のレビューです。井上いつかがお送りするコラム!
啓文社のスタッフであり、『本の虫』としても有名な「井上いつか」がオススメする本のコラムです。さて、今回はどんな本でしょう?

2006/09/13 更新

いつか読書をする人へ


井上いつかがおすすめする本です。


文庫

漱石と倫敦ミイラ殺人事件

著者:島田荘司

出版社:光文社(文庫)

定価:499円(税込)

漱石と倫敦ミイラ殺人事件

書店・喫茶店・花屋・公園などで、ひと気の少ない所を気に入っています。なぜだか湧き上がる少しの緊張感と、静けさが好きなんです。最近、またひとつ新しい場所を見つけました。福山文学館です。 美術館には時々行くのですが、文学館にはこの間初めて行きました。写真展「シャーロック・ホームズの倫敦」を観るために。
わたしがシャーロック・ホームズシリーズを初めて読んだのは、小学6年生の時でした。今は新潮社のシリーズを全巻持っていて(ジャケがかっこいいのですよ)、いつもお風呂で読むので、もうすでにボロボロです。 写真展には、わたしの他に中年カップル1組と、ホームズのような厳しい顔つきをしていて腕組みをした男性が1人いるだけでした。 二階の常設展なんて、無人です!わたしひとりだけ!素敵な事です。 井伏鱒二のコーナーと、1階の読書スペースがとても居心地良かったです。しかし、読書スペースで手に取ってしまった島田荘司の「漱石と倫敦ミイラ殺人事件」のせいで、クールでスマートなホームズが、とんでもない変質者に思えてしまって、ホームズ本を真剣に読めなくなってしまって困っています。なんてパロディを書いてくれたんだ!!でも、笑える本だったので、今度最後まで読んでみようと思います。

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