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いつか読書をする人へ

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井上いつかがおすすめする本です。


啓文社スタッフ「井上いつか」による本のレビューです。井上いつかがお送りするコラム!
啓文社のスタッフであり、『本の虫』としても有名な「井上いつか」がオススメする本のコラムです。さて、今回はどんな本でしょう?

2007/10/26 更新

いつか読書をする人へ


井上いつかがおすすめする本です。


フィクション

世界の終わりの終わり

著者:佐藤友哉

出版社:角川書店

世界の終わりの終わり

デートの途中にこの本を買ってしまい、体の半分は本に気をとられ、デート中ずっとうわの空でした。
家まで送ってもらうやいなや、二階に駆け上がり服も着替えずに読み始めてしまいました。
ミニのワンピースを着ていて足が寒いので、ふとんに足だけ入れてベッドの上に座り込んで、一気に最後まで読み終えてしまいました。ジャケットも脱がないままに二時間弱。全身ものすごく疲れます。首と肩が痛い・・・、そして寒い。メイクもしたままだし。
そうまでしてかぶりつきで読んでしまった本。この著者の本を読むのは「1000の小説とバックベアード」に続いて二冊目です。両方ともがつがつ読んでしまいました。
わたしくらいの年頃の人たちが最近感じている「行き止まり感」や「焦り」がすごく共感できました。青春とはもう呼べないお年頃なのに、いつまでもじたばたしてしまう。
絶叫したり、壁にがんがん頭を打ちつけたり、地面をごろごろ転げ回ったりしたかの様な虚脱感と静かな安らぎを、読み終えた後に感じました。
本当に、小説って一体何なんでしょうね?
とにかく、わたしは小説を読むのが大好きです!
小説大好き!!LOVE小説!!理由は特になし!!!
本屋にたどり着けてしあわせです。

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