本を読み終えて、いつも思う事。

　物語の中の見知らぬ場所やそこに生きている人達の事をできる限り詳しく想像します。その場所の空の色や、風の冷たさや匂い。あの人はどんな声だろう。実際に会ったらなんて話しかけようか。物語の中に訪れるようにいろいろ考えるのが読了後の常です。

　そんな風に、この本の中にも潜り込んで、ああ、しあわせだな、とページから顔を上げると見えるのは今まで読んでいた本の中の風景。
　この本は、いつも私が働いている啓文社が描かれています。楽しい事も大変な事も起こる私の職場。
　売り場や仕事についてのアドバイスや楽しいお話を聞かせて下さる児玉部長の笑顔。
　何年も勤めていて、気付かないうちに慣れてしまっていたいろいろな事に気付く事ができました。
　いつもの日々の楽しさや、当たり前に見える事の大切さ。働く日々の発見や、いつも傍にいてくれて当たり前になってしまっている大切な人たちへのありがとう、の気持ち。そんな事をこの本を読むと教えてもらえます。忘れてしまいそうになった時は何度でもこの本を読み返して取り戻していきたいです。