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いつか読書をする人へ

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井上いつかがおすすめする本です。


啓文社スタッフ「井上いつか」による本のレビューです。井上いつかがお送りするコラム!
啓文社のスタッフであり、『本の虫』としても有名な「井上いつか」がオススメする本のコラムです。さて、今回はどんな本でしょう?

2011/04/30 更新

いつか読書をする人へ


井上いつかがおすすめする本です。


フィクション

スナーク狩り

著者:ルイス・キャロル

出版社:新書館

スナーク狩り

 子どもの頃、目に見えず、何かわからないけれど確かに感じていた不思議なもの。恐ろしいものたち。

 夢の中でだけ、行ける場所。会える友達。

 ルイス・キャロルは、そんな奴らの正体をきっと知っていたに違いない。
 けれどもそれを人に知らせてしまうと、このスナーク狩りの最後のようになってしまうから、謎を謎のまま、詩や物語で書き残したんだ。そう思いました。

 アリスの冒険も楽しいけれど、もっとぞっとする、時々みてしまう悪夢の正体を知りたい人にはスナークを探す冒険がおすすめです。

 たった八つの詩で終わる短い物語なのに、読み終えた後もどこまでも空想が尽きない謎と恐ろしさと楽しさがいっぱい。

 なんて心躍る狩りなんだろう。わたしもスナーク狩りに出かけたい。
 でももし見つけたスナークが・・・・・だったら・・・。

 今、振り返るとスナークと目が合ってしまうんじゃないかと、気が気ではありません。

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