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いつか読書をする人へ

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井上いつかがおすすめする本です。


啓文社スタッフ「井上いつか」による本のレビューです。井上いつかがお送りするコラム!
啓文社のスタッフであり、『本の虫』としても有名な「井上いつか」がオススメする本のコラムです。さて、今回はどんな本でしょう?

2011/10/14 更新

いつか読書をする人へ


井上いつかがおすすめする本です。


フィクション

金米糖の降るところ

著者:江國香織

出版社:小学館

金米糖の降るところ

 今、わたしが立っている地面のずっと奥、地球の裏側には、ここと同じで全く違う世界があるんだ。

 そう気付かされると、当たり前のように足をのせていたのに一瞬ひやり、とすくむような気持ちにさせられます。

 わたしが大地だと思って全体重をあずけていた、薄いガラスの板を次から次へと粉々に打ち砕いてゆく姉妹の物語。
 読みながら何度も心の中で悲鳴を上げました。

 やめて、お願い。もう息が苦しくて読んでいられない。


 恋愛小説って、こんなにあやうい、おそろしいものだったっけ?
 今のわたしが大切にして(しがみついて?)いるものごとを、いとも簡単にこの物語の主人公である姉妹はすり抜け、飛び越えてしまいます。

 姉、佐和子の行動に目を逸らしたくなり、
 妹、ミカエラの言葉に耳を塞ぎたくなり、
 ミカエラの娘、アジェレンの想いに呆れてしまいそうになります。

 あわてて本を閉じると、裏表紙の写真の風景の美しさに吸い寄せられそうになってしまい、ますます動揺してしまいました。


 恋愛小説の刺激に耐えられないなんて、わたしもそろそろやきが回ったかな・・・?


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