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いつか読書をする人へ

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井上いつかがおすすめする本です。


啓文社スタッフ「井上いつか」による本のレビューです。井上いつかがお送りするコラム!
啓文社のスタッフであり、『本の虫』としても有名な「井上いつか」がオススメする本のコラムです。さて、今回はどんな本でしょう?

2012/01/23 更新

いつか読書をする人へ


井上いつかがおすすめする本です。


フィクション

あつあつを召し上がれ

著者:小川糸

出版社:新潮社

あつあつを召し上がれ

 結婚してしばらくたった頃、
 ふと、気が付いてこわくなってしまったことがあります。

 朝も、お昼も、夜も、夫がわたしの作ったごはんばかりを食べて生きている・・・!

 時々は外食してきたら?と言ってもまっすぐに家に帰ってきてわたしの作った料理を食べる夫に、なぜかとてつもなくプレッシャーと焦りを感じてしまっていたのを憶えています。


 今ではすっかり当たり前になってしまったこと。

 横目でちらり、と眺めながら、この人の体はわたしが選んで作ったもので形成されているんだな、とあらためて思いました。
 体型や体質、どんな気分になるかもわたしの腕にかかっているかもしれません。
 体に良いだけでは物足りないし、おいしければ、何をどれだけ入れてもいいというものでもない。
 好きだからって毎日同じものばかりではつまらないし、何も食べたくない時だってあるかもしれない。


 料理を作って、家族に食べてもらうこと。
 この本を読むと、特別な食事も、いつものごはんも、どんな思い出になって心を温め続けるのかもしれないな、と気が抜けなくなりました。


 しかし、そろそろ毎度毎度『おいしい?』と聞くのをそろそろやめないとなぁ・・・。
 トースト一枚焼いただけでもいちいち夫に確認してしまいます。



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