この小説のモデルになったキング・オブ・ポップのことを、わたしはほとんど知りません。


　世界中からこんなにも愛されて見つめられ続けたスーパースターの残した謎に、多くの人間たちが引き寄せられて行きます。


　彼の娘、傷痕が、どうか傷付きませんように。

　そればかりを願いながら読み進めていました。

　人が見たら笑ってしまうようなささいなことでも、ほんの微かなつながりでも、それが『愛』だと思えるのならそれは本物なのだと思います。


　皆、それぞれ『彼』への愛を抱いていて、それはきっとしあわせだと思うので、『彼』にもどうかそのことが伝わっていて欲しい。


　悲しくて、美しい、楽園の物語です。






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