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いつか読書をする人へ

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井上いつかがおすすめする本です。


啓文社スタッフ「井上いつか」による本のレビューです。井上いつかがお送りするコラム!
啓文社のスタッフであり、『本の虫』としても有名な「井上いつか」がオススメする本のコラムです。さて、今回はどんな本でしょう?

2012/08/02 更新

いつか読書をする人へ


井上いつかがおすすめする本です。


フィクション

ゴロツキはいつも食卓を襲う フード理論とステレオタイプフード50

著者:福田里香

出版社:太田出版

ゴロツキはいつも食卓を襲う フード理論とステレオタイプフード50

 フード理論のフード三原則

 1 善人は、フードをおいしそうに食べる

 2 正体不明者は、フードを食べない

 3 悪人は、フードを粗末に扱う


 そしてステレオタイプフードとは、まるで慣用句のように繰り返し表現されているフード表現、だそうです。
 
この本を読んで以来、好きな映画や小説のワンシーンが、いくつもいくつも浮かんできてどれも再見したくてうずうずしています。

 この本のタイトルになっているステレオタイプフード、『ゴロツキはいつも食卓を襲う』それだけでもああ~、そうそう!と声を上げてしまうくらいの腑に落ちっぷりです。

 さりげない一場面でも、フードが登場していたら、もう読み飛ばすわけにはいきません。

 街を歩いていても、この果物屋・・・カーチェイスではね飛ばされるのにもってこいだな。などと物騒なことを考えてしまいます。
 日常に必ず存在する食べ物のひとつひとつに物語がひそんでいて、今まで当たり前に通り過ぎていた毎日が、なんだかすごくドラマチックなように思えてきました。

 映画、アニメ、漫画、小説・・・すべての物語を愛する人へ、この本を強くおすすめいたします!!

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