あとがきを読んでいるうちに、なんだか泣けてきてしまった。

　『物語を宿していないひとはいない。』この一文に本を持っている指先が一瞬痺れた。

　仕事って、わたしにはどうしてもお金を貰うためだけにするものとは思いきれません。
　今までずっと実家暮らしで働かなければ食べるのに困る、という切羽詰まった思いをしたことがなかったのもあって、自分の好みだけで仕事を選んできました。
　あの喫茶店のコーヒーはとてもおいしい。
　写真部の活動はたのしかったなあ。
　大好きな本にいつも囲まれていられたら。

　興味本位と好みだけで仕事を決められる立場や年齢ではなくなって参りました・・・。

　でも、好きな気持ちが仕事への情熱や誇りを生み、その人だけの大切な物語になってゆくのですね。

　わたしも、これからもたくさん『好き』を追い続けたいな。この本が背中を押してくれるようで頼もしく思えます。


　いやいや、本当に。
　そろそろ外に出てちびっとでもお金を儲けなくてはね・・・。


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