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いつか読書をする人へ

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井上いつかがおすすめする本です。


啓文社スタッフ「井上いつか」による本のレビューです。井上いつかがお送りするコラム!
啓文社のスタッフであり、『本の虫』としても有名な「井上いつか」がオススメする本のコラムです。さて、今回はどんな本でしょう?

2012/10/13 更新

いつか読書をする人へ


井上いつかがおすすめする本です。


文庫

天地明察

著者:冲方丁

出版社:角川書店

天地明察

 大変遅ればせながら、映画化の話題で気になって手に取ったこの本。

 ありとあらゆる家事や生活を限界までさぼりにさぼって読み耽りました。

 生まれた家で、自分の一生が決まっている時代に自分だけの道を、しかも誰もがまだ通ったことのない道を選ぶ。どんな覚悟と強さを持った人だったのだろう・・・と少し怯えながら読み始めたのですが、あれ?
 開いたページに描かれているのは、過酷な人生に挑む厳しい男・・・なんかでは全然なくなんだかちょっとへたれ?喜んだり、びっくりしたり、はしゃいだり、がっくり肩を落としたり、あたふたしたり、めそめそしたり、なんだかすごく人間らしい!
 ものすごく応援したくなると同時に、箒を振りかざして追いたてたくなってしまいます。なんだか可愛過ぎて。
 今ある世界を疑い、自分の手でひっくり返して新しいものを作る。そのいつ終わるともしれない途方もない道に挑めたのは、純粋な夢への気持ちや、何度でも立ち上がって進み始める諦めない真っ直ぐな心の持ち主でした。

 春海の目を通して見る世界は、果てしなく広く、深く、今とは比べ物にならない真っ暗な夜空に数えきれないほどの希望が遠く輝いています。


 読み終わった時、自分が思うより泣いていたのに驚きました。
 出勤前のバタバタしている夫に付きまとって、延々と本のあらすじを語って嫌がられています。
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