―皆様、今まで長い間どうもありがとうございました―


　　　完




　と、いうぐあいに人生のここぞという時に自分でこんな文字をいれられたらいいのに。


　この物語は、大勢の人達の長い長いエピローグが描かれたものです。
　人生という名の物語。そのクライマックスがいつやってくるかはその人次第。いつからエピローグだったのかは、その人生が終わる時に初めて気が付くものなのかもしれません。

　とっくにお話は終わってしまったのに、幕は下りず、せりふのない役者たちが舞台の上でまごまごといつまでももたついている。悲しくて情けなくて、なぜだか無性に可笑しくなってきます。
　なにやってんだぁ～！と、野次を飛ばしたくなるくらい。


　わたしが毎日、しょうもない事に右往左往しているのと皆本当は変わらないのかも？
　なんだかがっかりと勇気が同時に湧いてくる変な本です。


　わたしの人生も実はとっくにエピローグに入っちゃってたりして・・・。いやいや、これから第2章、第3章とばんばん新展開があるのかも！

　どっちでもいいや、今までみたいに面白ければ。


　　　完




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