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いつか読書をする人へ

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井上いつかがおすすめする本です。


啓文社スタッフ「井上いつか」による本のレビューです。井上いつかがお送りするコラム!
啓文社のスタッフであり、『本の虫』としても有名な「井上いつか」がオススメする本のコラムです。さて、今回はどんな本でしょう?

2013/03/26 更新

いつか読書をする人へ


井上いつかがおすすめする本です。


コミック

海街diary1~5巻

著者:吉田秋生

出版社:小学館

海街diary1~5巻

 『間宮兄弟』の読書感想文で、妹に、将来間宮兄弟みたいに一緒に楽しく暮さない?と提案した事を書いたのを思い出しました。
 あの時言っていたように妹は結婚してしまいました。うらぎりものめっ!!(自分が先に結婚したのは天上の棚に上げて・・・)


 鎌倉にある古い大きな家に暮らす四姉妹。
 海と山に包まれた風景になんとなく親しみを持てます。

 30歳の長女から、新しく加わる13歳の異母妹まで、全員の年齢を経験してきたので彼女たちの誰が主役の回も、うんうんっ!と頷きながら読んでしまいます。
けれどもやっぱり、一番寄り添ってしまうのは長女の幸です。
 比べるのも申し訳ないくらい彼女はしっかりしていて頼れるお姉さんなのですが、わたしも長女、第一子の『おねえちゃんの言うこと、することは正しい』という周りからの目、下の子のお手本にならなければ!という気負いから、わたしは正しくあらねばならない。間違ったこと、悪いことをしてはならない、という思いで自分を縛りつけてしまいがちでした。

 そうして、正しくない自分になってしまったときに苦しむ幸の、背中をたくさんさすってあげたいと、読みながら強く思いました。


 わたしがこんな風に読んだように、読む人ごとに違った視点で心が揺さぶられる物語だと思います。


 わたしの妹は、どんな風に思うんだろう。
 薦めてみたいような、ちょっとこわいような。
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