「技術的には、今四十万円ほどで人間の心臓を作ることが可能なんだそうです・・・」

　「・・・老化を促す遺伝子を・・・不老不死・・・」

　「実現しないのは、倫理の問題で・・・」

　玄関先での先日の会話。

　ダンナサマの生命保険のプランについて検討するのも良きオクサマの仕事ですよねっ☆

　しかし、子どもの頃に読んだ小説の世界が、保険屋さんとの立ち話で繰り広げられようとは。保険の話なのに、わくわくしてしまいました。

　未来や、過去や、見たことも想像もつかないようなルールやシステムで創られた世界。

　そんな作り込まれた世界に立つ人間は、今いる世界のわたしよりよっぽど生々しく感じられます。それと同時に、自分の心や体の作用や反応がなんて不可思議な装置なんだろう、いったい誰が、こんな絶妙なものを作ったのだろうと改めて考えてしまいます。

　少しやばい兆候です。子どもの頃、こういう事を考え過ぎて歩き方や呼吸の仕方がぎくしゃくしたことはないですか？ありますよね・・・？

変わらない毎日からトリップしよう

　帯に書いてあるこの言葉のように、次から次へと新しい世界に飛び込んで、もう何度も生まれ変わったようなトリップ感。

　それどころか、戻ってきた日常が、いつもと違って見えて仕方がない。

　もうちょっと退屈な日々を返してくださいっ・・・！


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