おすすめの本RECOMMEND
いつか読書をする人へ
井上いつかがおすすめする本です。
啓文社スタッフ「井上いつか」による本のレビューです。井上いつかがお送りするコラム!
啓文社のスタッフであり、『本の虫』としても有名な「井上いつか」がオススメする本のコラムです。さて、今回はどんな本でしょう?
2014/08/02 更新
いつか読書をする人へ
井上いつかがおすすめする本です。
フィクション
本屋さんのダイアナ
著者:柚木麻子
『大穴』と、書いてダイアナというものすごい名前の女の子の物語。
それだけしか予備知識なくこの本を開きました。
今でこそ目立たないけれど、子供の頃はわたしも名前でからかわれてばかりでした。漢字で書け!とか、変な名前�・!と笑われてばかり。年配の方は何度伝えても正しく覚えてくれませんでした。いつき、りつこ、りか…呼び間違えられてばかり。ひらがななのに!
女の子に生まれて、その日々を生き抜くのは、実はかなり大変な事です。どんなにふわふわキラキラとしたように見える女の子たちも、その身と心に人には見せられないような戦いの後が残っています。
砂糖菓子なんかじゃないのに。
この本を読んで、ダイアナも、彩子も、彩子のママの貴子さんもわたしだ、と思いました。苦しくて、悲しくて、すごく嬉しい。
でも、ダイアナのママのティアラだけは、全然わたしがいませんでした。
女の子の人生をあんな風にサバイヴできるなんて。
齢30をちょっと過ぎたのに、わたしはまだ自分の足でちゃんと立ったことないんじゃないかな。いつも何かに寄りかかってる。
この物語に出てくる女の子たちと、好きな本の話をしてみたいなと思いました。特に彩子ちゃんと。
全年齢の女の子におすすめの、女の子として生き抜くための実用書です。
読んでいて、赤ペンで線を引きまくりたくなりま
した!
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