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いつか読書をする人へ

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井上いつかがおすすめする本です。


啓文社スタッフ「井上いつか」による本のレビューです。井上いつかがお送りするコラム!
啓文社のスタッフであり、『本の虫』としても有名な「井上いつか」がオススメする本のコラムです。さて、今回はどんな本でしょう?

2017/02/20 更新

いつか読書をする人へ


井上いつかがおすすめする本です。


フィクション

野良猫を尊敬した日

著者:穂村 弘

出版社:講談社

野良猫を尊敬した日

 本には、力があります。

 現実に作用するさまざまな力が。


 小説の世界のように、きれいで秩序のある美しいキッチンを作ろうと猛然と片付けだしたり。

 あの素敵な人に近づきたい!と美容院に行ったり、筋トレをしてみたり。

 人にもっと優しくしよう。食事が体を作る。笑顔は大切。勇気が出ました。スカっとした。涙活。向上心。小さなしあわせ。

 本というものは人生を豊かにする、実際の生活に役に立つものです。

 だがしかし!逆・本の力を発揮する暗黒面のパワーをもつ本がここにあるのです!


 『めんどくさいという気持ちに、どうしても負けてしまうのだ。これはもう一種の犯罪なんじゃないか。他人ではなく自分自身に対する犯罪だ。めんどくさいというお化けのせいで、下手したら一生を棒に振ってしまいそうだ。』

 おお…本の帯に刻まれた、呪いの言葉よ!我に封印されし悪魔が呼び覚まされてしまうッ!!

 この本から滲み出るオーラのせいで、部屋は散らかり、晩御飯は焼きそばになり、アイロンのかかったシャツが一枚もなくなります。今日ははお弁当、パスね、と500円玉が置かれるキッチンカウンター。だめだ、このままでは家庭が崩壊する!早く村上春樹の本を!!手遅れになる前に!!

 自分の中に押し込めている(うそです、ぜんぜんはみ出してる)めんどくさがりなダメな部分が、このエッセイを読むと強い共感力によって増幅されてしまいます。

 ダメ人間なのは、わたしだけじゃない…。

 実は、マイナス200点のだらだら悪魔を必死に押さえつけて、日々60点奥さんをやっているのです。むしろすごい精神力であろう。ははは。

 たまには己を思う存分解放して、リラーックスしましょう。
 皆さん自分を奮い立たせ過ぎているんじゃないでしょうか。

 さて、明日こそはシャキシャキ頑張るぞっ☆

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