おすすめの本RECOMMEND
いつか読書をする人へ
井上いつかがおすすめする本です。
啓文社スタッフ「井上いつか」による本のレビューです。井上いつかがお送りするコラム!
啓文社のスタッフであり、『本の虫』としても有名な「井上いつか」がオススメする本のコラムです。さて、今回はどんな本でしょう?
2019/02/11 更新
いつか読書をする人へ
井上いつかがおすすめする本です。
フィクション
宝島
著者:真藤順丈
出版社:講談社
第160回直木賞受賞作です。
終戦後も、長い戦いの終わらない沖縄と、何度でも立ち上がる島の少年少女たち。
本当にある島の、本当にあった歴史をなぞりながらも、これはこの世界の話なのだろうかと思う。
全身に炎をまとい、誰にも止めることのできない不死の獣のような彼ら。
オンちゃんの眼差しや、グスクの笑いかた、レイの怒鳴り声や、ヤマコの立ち姿が、どんなものか本当に見えて、聞こえてきます。
どんなことがあっても絶対に負ける気のない彼らの走る姿を追いかけて、読み終えるまで本を閉じることができませんでした。
彼らが最後まで走りきった先の、未来に見えるのはどんな世界だろうか。
ぜひ、読んで確かめてみてください。