一部タイトルにもなった、最初の短歌を声に出して読んでみる。

わ、わあ、おおおお…。すごくいい。何度もひとりで、小さな声で繰り返す。

ひとつひとつの短歌が、大きな大きな物語のうちの、一番素敵なワンシーンを切り取ったような鮮やかさです。その先をもっと見てみたい。

わたしは、物語を実用的に使ってきました。強い物語は、かなりよく効く痛み止めになります。高熱や喘息の発作にもかなり効きます。
この本の短歌は、本当によく効く。
きらきらした小さなひと粒ひと粒の生まれる時に、どんな強いよろこび、かなしみ、いたみ、くるしみがあったんだろう。

小さな果てしなさがひとつひとつの短歌に閉じ込められています。声に出して読むのが一番いいので、ぜひお試しください。