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本さえあれば、日日平安

本さえあれば、日日平安

長迫正敏がおすすめする本です。


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本好きの、本好きによる、本好きのための“ほんわか”。一日を穏やかに過ごす長迫氏のおすすめ本はこれ!

2014/01/22 更新

本さえあれば、日日平安


長迫正敏がおすすめする本です。


ノンフィクション

こころのふしぎ なぜ?どうして?

著者:村山哲哉(監修)

出版社:高橋書店

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こころのふしぎ なぜ?どうして?

今やマー君といえば田中将大投手だが、何を隠そう私もマー君だ。スポーツ界ならとっくに引退している年齢だが、マー君界?では私もまだ現役選手なのだ。

仕事中に「あっ、マー君、今はこの店なんじゃね~」と幼馴染から突然言われ、スタッフに聞かれてはいないかとハラハラし、農作業の手伝いに実家に帰った時に「マー君、えらいねー」と近所の還暦、古希、喜寿、傘寿、米寿のお兄さん、お姉さん方から言われ、娘や嫁に聞かれてはいないかとドキドキする。
マー君だなんて、いい歳をして恥ずかしい。複雑な気持ちだ。

そうは言いながらも本当は嬉しいのだ。流石に聞き逃してはいなかった娘から、しばらくは「お父さん」ではなく「マー君」と呼ばれることもだが、家族はもちろん近所の大人たちにこうして見守られ育ててもらっていたのだと、大人になった今だからこそ感謝できるのだ。
しかし私は周りの大人から教わってきたことを、次の世代に伝えているのだろうか。いや、それ以前にちゃんとした大人になっているのだろうか。子どものころ思っていた大人は、もっと「しっかりした大人」だった様に思う。

でも遅すぎることはない。「マー君」界の現役ということは人として現役であり、まだ成長の途中ということなのだ。それに「自分は本当に大人になっているのか?」と不安に思っているのは私だけではなかった。

それは本書が児童書の売場ではなく、人文書の売場より売れていることから分かる。

「気もちを上手にことばにするには、どうしたらいいの?」

「うれしい」だけでは足りない。「ごめん」、だけど「くやしい」。
ふくざつな気もちを、もっと上手にことばにあらわしたいと思うのは、みんながだんだん大人になってきたしょうこです。

そんなときは、さいしょに思ったことを言い、そのあとで、二番目にかんじたことをそのまま言ってみましょう。少しはずかしいかもしれませんが、本当のきもちにより近いことばで話せれば、大切な人と、もっとなかよくなれるのです。

「きのう、ごめん。でも、あやまるのちょっとくやしい」、「いや、おれも」
本当になかのいいあいてなら、自分がわるかったことさえきちんとあやまれば、くやしい気もちを正直につたえてもだいじょうぶ。

「おいしかった!じゃがいもがすきだなあ」
「○○がすき」とわかりやすいれいを一つあげて言うと、あいてはとてもよろこんでくれます。

「ありがとう。うれしい!すごくうれしい!」
同じ気もちをもう一ど言うと、心からそう思っているということが、より強くつたわります。

自分の気もちをすなおにつたえていると、いずれ人の本当の気もちも、よくわかるようになってきます。

人の気持ちを大切にできる「本当の大人」に私もなりたい。そう思っている子どもたち、そして成長途中の大人たちにこそ読んでもらいたい。

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