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本さえあれば、日日平安

本さえあれば、日日平安

長迫正敏がおすすめする本です。


本さえあれば、穏やかな日日。ほっこりコラム連載中です。本好きのほんわかブログ・「本さえあれば、日日平安」
本好きの、本好きによる、本好きのための“ほんわか”。一日を穏やかに過ごす長迫氏のおすすめ本はこれ!

2017/10/28 更新

本さえあれば、日日平安


長迫正敏がおすすめする本です。


コミック

ヒカルの碁

著者:ほったゆみ・原作 小畑健・漫画 梅沢由香里・監修

出版社:集英社

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ヒカルの碁

台湾に行ってきました。ドキドキでした。初めての海外だったこともありますが、ただの観光旅行ではなかったからです。私には、ある人と会い正式に挨拶をする大切な任務があったからです。
その相手は、娘の彼氏のご両親です。

娘は台湾の台北で暮らしています。もう3年になります。年に1度か2度は日本に帰ってきますが、9月に帰ってきたとき一人ではありませんでした。娘より1歳年下、24歳の台湾男子と一緒でした。結婚を前提に付き合っているとのことでした。
以前、冗談半分でコラムに書いた『オトーサン、ハジメマシテ~』が、現実のものとなってしまいました。もちろん事前に連絡があり、彼についての説明も受けていました。「真面目で優しくて、イケメンじゃないけど、どこかお父さんに似ている。」と・・・

いくら似ていると言われても、簡単に許せるものでもありません。大切な、とても大切な娘です。色々と吟味する必要があります。もし私が反対することになって日本と台湾の関係が悪くなったら、その時は日本の皆さんごめんなさい。

彼は、この夏に大学院を卒業したばかりということです。卒業式の写真も見せてもらいました。式服とか何とかというガウンの様なものを着て角帽をかぶった彼と娘が写っていました。よく見ると彼の腕は娘の肩を抱いていました。
「なんじゃこいつ、まだ認めとらんど!離れんかい!!」、温厚な私もつい声を荒げてしまいました。

そんな私とは対照的に奥さんは笑っていました。彼女は薄々気づいていた様でした。これまで娘から送られてくる集合写真で、いつも同じ男子が娘の近くに写っていて「ああ、やっぱり!」と思ったそうです。娘しか見えてない私には、全然わかりませんでした。
「良かったじゃない!うちの娘をお嫁にもらってくれるなんて、ありがたいことよ~。」とテンションが上がっている奥さんを見ていると、そのうち自分も一緒に嫁ぐと言いだしはしないか心配です。

娘の彼氏を「なんじゃ、こいつ」と思っていましたが、実際会ってみると純朴な青年でした。男子校だったようで、娘の肩を抱いている姿が恐る恐るで慣れていなくて、どこかぎこちないのも納得です。
彼は日本語ができるので普通に話せました。日本のアニメと時代劇が好きだと言います。「ヒカルの碁」で囲碁に興味を持ち、因島の本因坊秀策囲碁記念館を見に行きたいというので案内しました。帰りに尾道ラーメンを食べました。その頃には、娘の横に彼が座っていても何の違和感もありませんでした。2人が並んでいる姿は微笑ましく、見ていてほのぼのとしました。

そして娘と彼氏から「台湾の両親に会ってほしい。」とお願いされ、この度行ってきたという次第です。
彼のご両親は、それはいい方々で歓待されました。日本からお嫁さんが来てくれるなんて、と大変感謝されました。そして、これでもう私たちは家族ですと言っていただきました。
そう言われると、こちらが不安になってきました。私にとってはとても可愛い娘でも、一般的には美人といえるレベルではありません。料理も家事の手際もいまひとつ。朝寝坊でズボラ、海外に出て行く勇気と行動力はあり、夢は大きいが胸は小さい。こんな娘でいいんですか、返品不可ですよ。

若い2人は、お互いの両親にも認めてもらったのですぐにでも結婚したいようですが、彼にはこれから1年間の兵役があり難しいようです。改めて日本との違いを感じます。でも、もともと違っていることが前提なので、あとはお互いを思いやり、歩み寄るだけです。

そして彼には悪いのですが、すぐに結婚できないということは、もうしばらくは私の娘でいてくれるということで、父親としては少しホッとしているというのが本音です。

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