『定年後』とか『やってはいけない老後対策』といった実用新書が店頭を賑わせている中、映画化された『終わった人』（内館牧子）とともによく売れている老後準備小説（？）をご紹介します。ハウツー本ではありませんので、あしからず。
あと数年でやってくる定年退職に向けて万全の備えをしてきた５０代夫婦に降りかかる金難！娘の豪華結婚式に、舅の葬儀費用、姑（最高の痛快おばあちゃん！）への仕送りなど老後資金がみるみる減る中、夫婦揃ってのリストラ！後半から一気にスリリングな展開になって、最後は爽やかな読後感が味わえる、イッキ読み必至の小説です。
フィクションと分かっていても、自分にも起こるかもしれないという現実感にハラハラドキドキ。お金が無くても人生なんとかなるよと言い張りたい見栄と、やっぱり有るに越したことはないよねという本音。あなたの老後は安泰ですか？